
アラミック社は節水効果の高いシャワーヘッドの製造メーカーとして有名です。
アラミック社すべてのシャワーヘッドに「節水・増圧機能」が搭載されています。
その中でも「シルクタッチシャワーシリーズ」は、敏感肌や小さなお子さまにも安心してお使いいただけるシルクのようなやさしい肌当たりのシャワーとして人気があります。
シルクタッチシャワーには3つのグレードがあり、一番ハイグレードなのが「アラミック節水シャワープロプレミアム(シルクタッチシャワー・プレミアム)」です。
ここでは、そのアラミック節水シャワープロプレミアムの効果や機能、また実際に使ってみた感想や不満点など、オープンにレビューします。購入を検討されている方のお役に立てれば幸いです。
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目次
アラミック節水シャワープロプレミアムの概要
Arromic
節水シャワープロ プレミアム
参考価格6,028円~(2021/02/10時点)
【メーカー】Arromic(日本製)
【サイズ】6.4×6.2×23.9cm
【重量】140g
【材質】(本体)ABS樹脂、POM樹脂 (散水板)ステンレス
【付属品】アダプター4種、取扱い説明書、アダプター返却封筒
【適用流量】毎分8L~12L
アラミック節水シャワープロプレミアムの効果
アラミック節水シャワープロプレミアムの最大の効果は「節水・増圧機能」と「シルクタッチ水流」です。
節水・増圧機能
散水板と水流調節機能で節水効果は最大60%を実現(※ソフト水流とハード水流を同時間使用した場合)。ソフト水流単体なら最大70%、ハード水流単体なら最大50%です。
さらに増圧機能も搭載しているため、水圧の弱いところでも水流が弱まることがありません。
- 穴の数 250個(一般的なシャワーの約4倍)
- 穴の大きさ 0.3㎜(一般的なシャワーの約1/3)
- 衝突速度 40km/h(一般的なシャワーの約2倍)
シルクタッチ水流
極小の0.3mmの総数250個もの穴がステンレス精密散水板にあいているため、極細水流になり、心地よい刺激となめらかなやさしい肌触りとなっています。
散水板の穴の大きさや配置・衝突速度などを徹底的に独自研究し、まるでシルクのようなやさしい肌当たりでありながら、しっかりと洗い流しのできる早い水流の両立を実現しました。
アラミック節水シャワープロプレミアムの機能
アラミック節水シャワープロプレミアムには、節水機能やシルクタッチ水流の他にも便利な機能があります。
手元ストップ機能
便利な手元ストップスイッチがあり、こまめにシャワーをオン・オフすることができ、より節水効果を高めてくれます。
この手元ストップ機能には、「セーフティバルブ機能」が搭載されていて、止水時に急激な水圧変化によって、給湯器やシャワーヘッドに水流の衝撃を与えてしまうウォーターハンマー現象を緩和してくれるので安心です。(そのため、完全止水ではありません。ストップしても水が漏れることがあります。)
水量調節機能
本体背面にあるレバーひとつでソフト水流とハード水流を自由自在に切り替えられる水量調節機能があります。
洗顔や敏感肌、乳幼児の方にはソフト水流、ボディやシャンプーなどをしっかり洗い流したい時はハード水流と用途に合わせて最適な水流を選ぶことができます。
アラミック節水シャワープロプレミアムは低水圧でも使える
増圧機能が付いているため、高層マンションの上層階などの水圧が弱いご家庭でも水の勢いが増します。仕組みとしては、シャワー本体内部で水量を制限しているのではなく、極小穴の散水板だけで一気に絞りだすため、水の勢いを強めることができるのだとか。
節水シャワーはどうしても水圧が弱くなってしまう商品が多い中、増圧で水圧も高くなるのは嬉しいですね。
アラミック節水シャワープロプレミアムはバランス釜では設置不可
最近ではめずらしくなってきましたが、古い集合住宅などによくある「バランス釜」。浴槽の横に箱型の給湯器のようなものがついているタイプです。このバランス釜のお風呂には取り付け不可となっているシャワーヘッドがほとんどです。
特に止水機能(止水ボタン)があるタイプは、故障の原因となるため、バランス釜不可となっています。
アラミック節水シャワープロプレミアムも、バランス釜への取り付けはできないのでご注意ください。
アラミック節水シャワープロプレミアムを購入
アラミック節水シャワープロプレミアムを購入してみました。
色は少し高級感もある少し暗めのシルバーです。このボディはメッキではなく、ステンレスコーティング処理が施されていて傷や汚れに強く、清潔さを保ってくれると言うことです。
フォルムもキレイです。特に散水板がキレイだなと思いました。
強いて言うなら、止水スイッチや水流切替レバーがやや安っぽい感じになってしまっています。また柄の下部にある赤いライン?はワンポイントになっていますが、これは人によって好みが分かれるだろうなと思います。
アラミック節水シャワープロプレミアムの付属品は?
パッケージというより茶色の段ボール箱に入っていました。業務用?と思うほど簡素で少しびっくりしました。中には以下のものが入っていました。
- 本体
- アダプター4種
- 取扱説明書
- アダプター返信用封筒
元からアダプターが4種類付いているので、シャワーホースとネジの規格が合わなくても、アダプターを使用してシャワーヘッドを取り付けることができます。(本品はG1/2規格)別途購入する必要がなくて嬉しいですね。
ただ欲を言えばシャワーヘッドの色に合わせてアダプターもシルバーならいいのにと思いました。
アラミック節水シャワープロプレミアムの取り付け方法
取付はいたって簡単です。
既存のシャワーヘッドをくるくると回してはずし、またくるくる回して取付完了です。
シャワーホースとねじ山の規格が合えば、アダプターなしにそのまま取り付けることができます。
ねじ山は微妙な差なので、強引に押し込まないと回らない場合は、規格が違うかも知れません。付属のアダプターの中から、ぴったりスムーズに回るものを探してください。無理に回すと割れてしまうこともあるので注意しましょう。
もし簡単にくるくる回らない場合は、ゴム手袋をするとか少し潤滑油(CRCなど)をかけてから回すと良いでしょう。
また取り外した際に、ホースのねじ部分や中が汚れていたり、白いカルシウムのカスが付いていたりする場合は、キレイに掃除してから取り付けてくださいね。
アラミック節水シャワープロプレミアムの節水性能を検証
実際の節水率を調査してみました!
我が家のノーマルなシャワーヘッドとアラミック節水シャワープロプレミアムで、どちらも「20秒間シャワー全開で溜まった水量」を測定しました。
結果は以下の通りです。
- ノーマルシャワーヘッド:約3.1リットル
アラミック節水シャワープロプレミアム
- ハード水流:2.6リットル 約17%
- ソフト水流:1.2リットル/節水率 約62%
メーカー公式では、ハード水流では50%、ソフト水流では70%の節水率とのことですが、我が家ではそれぞれ下回る結果となってしまいました。
ソフト水流の方は素人測定なのである程度の誤差の範囲内と言えますが、ハード水流の結果の差は大きいですね…。
メーカーから大きく公表されている「節水率60%」は、ハード水流・ソフト水流を半々出した場合ということなので、我が家での実験結果で考えると「節水率39%」ということになります。
ソフト水流の62%は決して悪くない数字だとは思いますが、期待していたこともあり少し残念な結果です。
このように、実際には現在お使いのシャワーヘッドやご自宅の環境で変わってきますので、メーカーが表記している節水率は参考程度でお考えください。
止水ボタンについて
アラミック節水シャワープロプレミアムの止水ボタンは、「セーフティバルブ機能が搭載されているため、完全止水ではなく多少の水漏れがする」というメーカーの説明があります。
しかし、我が家ではピタッと完全に水が止まっていました。止めた時も、ウォーターハンマー現象と言われるドンという衝撃はあまり感じませんでした。止水機能としては十分満足です。
ただ、ハード水流モードの時は完全止水できましたが、ソフト水流モードの時は止水ボタン自体が押しても機能せず、止水できない時が多々あります。10回に1回くらいの割合でしか、ソフト水流の時は止水スイッチが機能しません。
初期不良なのか、こういう仕様なのかわからないのでメーカーに問い合わせてみました。
メーカーからの回答
問い合わせに対し、メーカーからは以下の回答をもらいました。
ストップスイッチは水流に連動して止水する仕組みです。
お湯を少ししか出していない場合、またソフト水流時には止水しない可能性も考えられます。
シャワーの水量を大きくしてH(ハード)やHとCの中間でのご使用頂けると幸いです。
注意事項が参照として添付されていたのですが、そこには、
極端に水圧の低い環境では、ソフト水流の際、ストップ機能、水流切替機能が作動しない場合がありますが、これは正常な状態です。この場合は、水量調節レバーをハード水流側に少しずつ動かしながら、ストップ機能と水流切替機能が作動する位置を確認し使用してください。
と記載されています。
つまりそういう仕様であって不良品なわけではないということです。
ただ、我が家は「極端に水圧の低い環境」ではないので、水圧に関係なくソフト水流の時は止水スイッチが使えないと思っていた方がよさそうです。
アラミック節水シャワープロプレミアムの使い心地は?
実際に、アラミック節水シャワープロプレミアムを使ってみました。
納得の「シルクタッチ水流」
まず、「なるほど、これがシルクタッチ水流か!」と思わず口にしてしまうほど、水流の心地よさがあります。
まさにシルクの糸の束に触れているような柔らかさがあります。
やさしい肌当たりと強い水流という両面を実現、というのはどういうことなのかなと思っていましたが、実際に使ってみるとなるほど納得です。
ソフト水流とハード水流の写真を見ていただければおわかりいただけると思うのですが、こちらの商品はハード・ソフトで水が出る散水板の穴が変わるわけではなく、どちらも真ん中からは強い水流、周囲からはやさしい水流が出ています。
散水板の穴は真ん中は密集しているため強い水流となり、周囲は極小の穴から細かいシャワーが出ています。
ソフト水流
ハード水流
ソフト水流でも、真ん中から出てくるシャワーはそれなりの勢いがあるので、弱すぎるということがありません。
また、水流の勢いはあっても、肌当たりはまさにやさしく、ハード水流でも痛いということはありません。
この浴び心地は確かにとても気持ちが良いです!
水圧の強さにも大満足
私は個人的には強い水圧が好きです。
ですから、水圧の強さはどうかなと心配していましたが、結論から言うと、ハード水流は満足のいく水圧の強さでした!
節水シャワーヘッドによくある不満は「水圧が弱くなった」という点です。節水で水の量を減らす分、どうしても水圧が弱まってしまうのです。
しかし、アラミック節水シャワープロプレミアムは増圧機能が自慢です。水圧が低い家庭でも水の勢いは強くなるというのがセールスポイント。
我が家は特に水圧が強くも弱くもない地域ですが、実際に、今まで使っていたノーマルシャワーヘッドと比べて、水圧は強くなりました。
特にハード水流の時は、真ん中から出る強い水圧の水の束がシャンプーも気持ちよく洗い流してくれるので、とても満足です。子どものシャンプーの洗い流しも早くなりました。
節水もできて水圧も強くなるとは、とても嬉しい効果です。
もともと水圧が低いご家庭でも水圧が強くなるかまではわかりませんが、少なくとも、普通のシャワーヘッドよりも水の勢いは増すと思います。
水流切替レバーの使い勝手
シャワーヘッド背面にある水流切替レバーは、固くはないですが、片手でシャワーを持って浴びながら楽々切替…というほど、スムーズでお手軽ではありません。もっと慣れれば目をつぶっていても切り替えできるようになるのかも知れませんが、最初は片手にシャワーを持って、目で見ながらもう片方の手でレバーを切替えるという感じです。
使いにくいというほどではありませんが、レバー自体がもう少し大きい方が使いやすいのでは?と思います。
止水スイッチの使い勝手
止水スイッチは大人の手なら片手で簡単に切り替えられるので便利です。
固すぎず、かと言って触れるとすぐ切り替わってしまうほど軽くもなく、使いやすいです。子どもの手の大きさでは、片手で握ったまま…は難しく、両手を使って切り替えていました。
不満点で言えば、やはりソフト水流でも同じように止水して欲しいなと思いました。
シャワーヘッドの重さ
アラミック節水シャワープロプレミアムは総重量約150gと軽い方です。持ってみた感じも軽いです。
ただずっとシャワーを使っていると、意外にも重さを感じます。柄の部分は軽いのですが、ヘッド部分にレバーや止水スイッチがあって少し重くなっているため、お湯を出すと余計にヘッドに重みが加わって、長い時間使っていると少し重いと感じるのだと思われます。
疲れるというほどではありませんが、小さいお子さまが長い時間使うのはちょっとしんどいかも知れません。
アラミック節水シャワープロプレミアムの不満点
実際にアラミック節水シャワープロプレミアムを使ってみて感じた不満点をまとめると以下のような点になります。
- メーカー公表よりも節水率が低い(特にハード水流時)
- 止水スイッチがソフト水流だとほぼ機能しない
- 使用しているとやや重い
- 付属アダプターの色が合わない
とは言え、節水になっていることは事実ですし、シャワーの水圧も満足のいくものでした。またハード・ソフトの水流切替や止水スイッチがあるのも嬉しいポイントです。
総合的に考えれば、良い商品だと思います。ただし節水率は「40%程度」とあまり期待せず考えた方が良いかもしれません。
Arromic
節水シャワープロ プレミアム
参考価格6,028円~(2021/02/10時点)
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