TOTOエアインシャワーヘッドの節水率と使用レビュー

国内有数メーカーであるTOTOの節水シャワーヘッド「エアインシャワー」。空気の力で節水と心地良さを両立させたと人気の高い商品ですが、実際の使い心地や節水率は?実際に購入して検証し、率直にレビューしています。ご購入の参考になれば幸いです。

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水栓メーカー、水回り商品としては国内トップブランドの「TOTO」。トイレやキッチン、浴室など、大規模なリフォーム商品も手掛けるTOTOが、浴室関連商品として手軽に交換できる節水シャワーヘッドも販売しています。

その中で、今回は節水シャワーヘッドとして人気の高い「エアインシャワー」を実際に購入し、使い心地や節水率などを実証してみました。今回はメッキタイプではなく、お手頃な丸形プラスチックモデルのものです。使用感や不満点、注意点なども率直にレビューしていますので、ご購入の際のお役に立てれば幸いです。

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TOTO エアインシャワーヘッドの概要

【商品名】TOTO エアインシャワーヘッド(型番:THYC48)
【パッケージサイズ】26.6×8.4×8.4cm
【重量】259g
【希望小売価格】5,057円(Amazon) *2020年7月7日時点の情報

TOTO エアインシャワーヘッドの節水効果

メーカー公式では、TOTOエアインシャワーヘッドの節水率は「約35%」とのこと。これは最適流量(一番使いやすいと感じる流量)でモニター測定した結果、従来のシャワーヘッドと比較して使用水量が平均35%減少したというメーカー比です。これを水道代、ガス代で試算すると年間約15,700円お得になるとのこと。
本当に30%以上の節水になるのなら、本体代金もすぐに回収できそうですね。 

TOTOエアインシャワーの機能

TOTOの「エアイン」技術とは、シャワーヘッドの吸気口からエア(空気)を吸引し、水圧エネルギーを使って空気を効率的に混合させ、より大きな水粒を生成させる技術のことです。水の粒が空気を含んで大粒のシャワーになることで、「節水」と「心地よさ」の両立を実現しました。これにより、約35%節水しながら、たっぷりの浴び心地が体感できるというわけです。
空気を含んだ水は、大粒なのでしっかり洗い流せ、肌当たりも優しくなるため、敏感肌の方にもおすすめです。

TOTOはこのエアインシャワーで省エネ大賞・エコプロダクツ大賞をダブル受賞しています。「快適性を損なわずに大きな環境貢献効果が得られる」という点で高く評価されているようです。

TOTOエアインシャワーの注意点

メーカーが公式に出している主な使用上の注意点をまとめてみました。

サーモスタット混合栓への取り付けを推奨

エアインシャワーは、サーモスタット混合栓への取付を推奨しています。サーモスタット混合栓とは、自動温度調節機能がついた混合栓で、多くの場合、水栓の左に温度調節レバーが付いているタイプです。
これに対し、2ハンドル混合栓があります。こちらは水とお湯の2つの蛇口があり、それぞれをひねって自分で温度調節するタイプです。2ハンドル混合栓は、サーモスタット混合栓に比べて吐水温度の変化が大きいため、「サーモスタット混合栓のご使用をおすすめします」とのことです。設置不可というわけではないようですが、推奨されていません。

これ以外に混合栓の種類によって「設置不可」という記載はありませんが、全般にサーモスタット混合栓への取付を前提とした記載になっているため、古いタイプの混合栓の場合は、事前にメーカーに取付可能か問い合わせる方が良さそうです。

LIXIL製ホースは別途アダプターが必要

シャワーヘッドとシャワーホースをつなぐねじには規格があり、TOTO製品は「G1/2規格」というごく一般的な規格となっています。TOTO、KAKUDAI、SANEI製のシャワーホースにはアダプターなしでそのまま取り付け可能です。
MYM、KVK製のホースの場合は、それぞれ専用のアダプターが最初から付いているので、付属のアダプターを使えば取り付け可能です。
ただし、LIXIL(INAX)製のシャワーホースの場合は、別途アダプターを購入しなければならないので、事前にご家庭のシャワーホースメーカーをご確認ください。

シャワーヘッドを浴槽に水没させない

エアインシャワーヘッドには外部から空気を取り込む吸気口があります。そのため、シャワーヘッドを浴槽や洗面器などに水没させると、吸気口にゴミなどが詰まり、機能を損なうことがあるため、禁止されています。
シャワーヘッドで浴槽のお湯張りはできないということですね。ご注意ください。

水圧が低い場合はおすすめしない

給水圧が低い場合は、水の勢いが十分に得られないことがあるとのことです。水栓の根元で給水圧0.07MPa以上での使用を推奨しています。増圧タイプではないようなので、もともと水圧が低いご家庭の場合、水圧が強くなることはないようです。ご注意ください。

TOTO エアインシャワーヘッドを購入

TOTO エアインシャワーヘッドを購入

実際にTOTOエアインシャワーヘッドを購入してみました。
シンプルでコンパクトなパッケージにすっきりおさまっています。
こちらはシャワー板が丸形タイプで、散水板がステンレス製ではなく樹脂製です。

TOTO エアインシャワーヘッド樹脂製の散水板

シャワーヘッド部分がやや大きめで頑丈そうな作りのためか、どっしりしています。250g以上あるとのことで、持った感じも少し重たいですね。形はいたってシンプルです。柄も細すぎず、太すぎず、握りやすいです。滑り止めなどはなく、ツルツルしています。柄のカーブも見た目にはちょうど良い感じです。

TOTO エアインシャワーヘッド正面

TOTO エアインシャワーヘッド背面

ヘッド部分はキャップなどはなく、散水板の取り外しはできません。散水板をお手入れする時は、ぬるま湯に浸した布でやさしくノズルをこすって汚れを拭き取ってください、とのことです。外してジャージャー洗えないのは少し不便です。

TOTOエアインシャワーの付属品は?

TOTOエアインシャワーの付属品

エアインシャワーの同梱品は以下の通りです。

  • 本体
  • フィルター(金属)
  • アダプター2種類
  • 取扱説明書

アダプターが最初から2種類はいっているのは有難いですね。こちらはMYM用とKVK用となっています。(LIXILの場合は別売り)
取扱説明書は純粋に説明書で、保証書などは兼任していません。メーカー保証などについての記載はなく、故障時の問合せ先だけ記載されています。メーカー公式サイトには、TOTO商品は無料で1年間メーカー保証と記載がありましたが、詳細は不明です。

金属フィルター

TOTOエアインシャワーの金属フィルター

フィルターは、小さな金網のようなものです。シャワーとホースを取り付ける柄の部分にはめ込むということで、はめ込んでみましたが、普通にはめ込んだだけでは奥まで入らず、浮いている状態。

TOTOエアインシャワーの金属フィルター奥まで入ら

本当にこれで合ってるのか?と思い、とりあえずこのままホースに取付けてみました。しかし、やはりこのままではホースにねじ込めず、少し不安ながらもフィルターをぐっと奥まで押し込んでみました。すると、ぴったりはまりました。結構な力で押し込まなければはまりませんでした。

TOTOエアインシャワーの金属フィルターぴったりはまる

お手入れとして、このフィルターを定期的に洗浄して目詰まりを防がなければいけないのですが、こんなに固く押し込んだので、なかなか取れません。何とか爪をかけて引っ張り出そうとしましたが、爪が欠けてしまいました…。ペンチなどで掴んで引っ張れば取れましたが、こんなに固いのでは、フィルター掃除は億劫になると思いました。
このフィルター、こんなに固い必要はあるのでしょうか。数あるシャワーヘッドの中でも、ここにフィルターがある製品は初めて出会いましたが、他にもっとお手入れしやすい形に設計できないものなのかと疑問に思ってしまいました。

TOTOエアインシャワーの取り付け方法

TOTOエアインシャワーの取り付け

さっそく、エアインシャワーを取り付けてみました。
取付はとても簡単です。
既存のシャワーヘッドをくるくる回しは外し、エアインシャワーをくるくる回して付け替えるだけです。

エアインシャワーをくるくる回して付け替える

シャワーホースとねじ山の規格が合えば、アダプターなしにそのまま取り付けることができます。(G1/2規格)ねじ山は微妙な差なので、強引に押し込まないと回らない場合は、規格が違うかも知れません。付属のアダプターの中から、ぴったりスムーズに回るものを探してください。無理に回すと割れてしまうこともあるので注意しましょう。

もし簡単にくるくる回らない場合は、ゴム手袋をするとか少し潤滑油(CRCなど)をかけてから回すと良いでしょう。

また取り外した際に、ホースのねじ部分や中が汚れていたり、白いカルシウムのカスが付いていたりする場合は、キレイに掃除してから取り付けてくださいね。

TOTOエアインシャワーの節水性能を検証

エアインシャワーが実際にどのくらい節水になっているのか、節水率を調査してみました。

我が家のノーマルなシャワーヘッドとTOTOエアインシャワーで、どちらも「20秒間シャワー全開で溜まった水量」を測定しました。

結果は以下の通りです。

  • ノーマルシャワーヘッド:約3.1リットル
  • TOTOエアインシャワー:約2.7リットル

ノーマルシャワーヘッド約3.1リットル
ノーマルシャワーヘッド

TOTOエアインシャワー約2.7リットル
TOTOエアインシャワー

節水率はなんと「約13%」という結果になりました。
メーカー公式では「約35%」ということなので、これはすこし残念です。
このように、実際には現在お使いのシャワーヘッドやご自宅の環境で変わってきますので、メーカーが表記している節水率は参考程度でお考えください。

TOTOエアインシャワーの使い心地は?

実際にエアインシャワーヘッドを家族でしばらく使ってみました。その率直な感想をお伝えします。

水の勢いは弱い

水の勢いは弱い

最初に思ったのは、「水圧が弱いな」ということです。水に勢いがなく、飛距離が短いです。確かに肌当たりはやさしいですが、これだけ水の勢いがないと肌当たりも柔らかくなるよね、という感じです。
私は強めの水圧が好みですが、そうでなくても、これは少し不満が残るのではと思いました。子ども達も「シャワーが弱くてイヤ」と言ってきたほどです。水に勢いがないので、娘のロングヘアーのシャンプーを洗い流すのにも時間がかかりました。これでは節水していてもあまり意味がありません。

私の家は8階建ての4階で、水圧は特に強くも弱くもない、ごく一般的な水圧です。それでも今までのシャワーヘッドよりも水圧が弱まったと感じたので、もともと水圧が低い地域にお住いの方は、水の勢いがなさ過ぎて満足できないのではないかと思います。

大粒の雨のようなシャワー

確かに水の粒は大きいです。大粒の雨を浴びている感じで、「たっぷりの水量」というのは体感できます。中に空気を含んでいるためか、大雨のように重い粒ではなく、軽い肌当たりです。心地よいと言えば心地よいです。

しかし、やはり水圧が弱いこともあってか、ボタボタとした大粒のシャワーよりも、極細穴から噴射される細かい水流のシャワーの方が、私は気持ちがいいと感じました。肌当たりも極細シャワーの方が優しく、やわらかく感じます。
この辺りは個々人の好みの問題だとは思いますが、土砂降りの雨より霧雨のような細かいシャワーがお好みの方には、エアインシャワーは不向きだと思います。たっぷり、ダバダバとシャワーを浴びたい方向けですね。

使い勝手は悪くない

私は手に持って使う方なので、シャワーヘッドの角度は気になりませんでした。持ち手も握りやすく、やや滑りやすいですが、使い勝手としては悪くありません。
ただ少し重いのが気になりました。大人が普通に使う分には疲れるというほどではありませんが、小さな子どもが使うには、少し重いと感じるようです。

シャワーを出すと吸気口からゴォゴォという空気を吸い込む音が少しします。しかし、これは気になるほどの音ではないので、問題ありませんでした。

シャワー板(散水板)の下にある吸気口
シャワー板(散水板)の下にある吸気口

あと、さすがここはTOTOと言うべきか、作り自体はとてもしっかりしています。散水板のノズルやねじ部分、ゴムパッキンなど、安っぽくなく、しっかり丁寧に作られている感じがします。故障や破損もしにくいのではないかと思います。

TOTOエアインシャワーの不満点

節水率が低い

どのメーカーのシャワーヘッドでも、メーカー公式の節水率と、実際に購入した際の節水率とでは、
使っているシャワーヘッドや家庭の環境により差が出てくるものです。

しかしながら、今まで様々なシャワーヘッドを同じ環境で節水率の比較検証してきた私としては、節水率「約13%」というのは低い節水率かと感じました。

水圧が低い

やはり水流の弱さ、水圧の低さは不満が残ります
我が家のような一般的な水圧地域でさえ、この水流なのであれば、水圧が低い地域にお住いの方は本当に頼りない水流にしかならないのではと思います。
強めの水圧がお好みの方、水圧が低いご家庭の方、今よりも水圧を上げたい方にはおすすめできません

お手入れがしにくい

散水板や空気を取り込む吸気口、金属フィルターなど、目詰まりしやすく、こまめなお手入れが必要な個所がいろいろあるにも関わらず、分解できなかったり、固くて外れにくかったりと、お手入れしにくいのは難点です。
樹脂製の散水板はステンレス製のものに比べて、目詰まりしにくく、掃除もしやすい方だと思いますが、やはり外して洗えないのは不便ですよね。どのくらいの頻度でお手入れが必要になるのかは長期間使用してみないとわかりませんが、こまめなお手入れは面倒になると思います。

まとめ

使ってみて正直な感想を言えば、「特に良いと感じる点もない」といったところです。特に悪いわけではありませんが、節水率も水圧や水流も、心地よさなどの使用感も、評価としては「普通」で、取り立てて良い点も見つかりませんでした。
TOTOという国内一流メーカーなので、故障しにくいとかメンテナンスとか、そういったメーカーとしての信頼度は高いと言えるでしょうが、製品自体の特性で言えば、特におすすめできる点はありませんでした。
せめて節水性能だけでも、もっと高ければ、一流メーカーの「節水シャワーヘッド」としての地位を確立したかも知れませんが、実質13%の節水率では、残念ながら他社のもっと性能の良いシャワーヘッドをおすすめしたいです。

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